道路管理における市民協働のあり方を考えるということが当研究室のミッションの一つです。日本では人口減少、急速な高齢化に対する福祉のあり方が問題になってきていますが、インフラの世界においても1960~70年代の高度成長期あるいはそれ以前に作られた道路などでは、40~50年以上経って人間と同様、あちこち具合が悪くなってきているところがあります。国土交通省では今年から5年に一度、橋やトンネルなどの重要な構造物の点検を近接目視で行い、記録に残すことを国だけでなく都道府県や市町村も含めた道路管理者に義務付けました。これが7月1日から施行されます。しかし、橋だけでも全国で70万橋もあり、しかも目視点検といっても、橋の桁下を見るために足場を組んだり、部材を点検(橋によっては何千もの部材で構成されている)するには大変な労力がかかります。また、小規模な自治体では、構造物に詳しい技術者がいるとは限らないため、このような技術者を増やすことが急務となっており、国土交通省や都道府県の土木部局ではその育成に着手しています。当研究室では、さらにその先を考えていきたいと思っています。